ドイツの弦楽器生産地「ミッテンヴァルト」の街並み
ミッテンヴァルト室内合奏団 第30回定期演奏会【終了】
2022年2月11日(金・祝) 14:30開演
Hakuju Hall
指揮 高橋 俊之
全自由席:入場無料【要招待券】
招待券は団員または ⇒こちら♪から(受付終了いたしました)
受付での招待券のお取り置きはできません
Program
テレマン Georg Philipp Telemann (1681-1767) シンフォニア スピリトゥオーザ ニ長調TWV44:1
第1楽章 Spirituoso
第2楽章 Largo
第3楽章 Vivace
ウェーベルン Anton Friedrich Wilhelm von Webern (1883-1945) 弦楽四重奏のための緩徐楽章(Gerard Schwarz編 弦楽合奏版)
ハイドン Franz Joseph Haydn (1732-1809) ディヴェルティメント ト長調 作品1-4 (弦楽四重奏曲 第4番 ト長調 Op1,No4 HobⅢ:4)
第1楽章 Presto
第2楽章 Menuetto
第3楽章 Adagio ma non tanto
第4楽章 Menuetto
第5楽章 Presto
★休憩なしの1時間程の公演です
Program notes
テレマン Georg Philipp Telemann (1681-1767) シンフォニア スピリトゥオーザ ニ長調TWV44:1
テレマンは1681年にドイツ国民の神聖ローマ帝国マクデブルグで生まれ、同年に既に著名であったコレルリはバイエルン滞在を始めています。4年後にコレルリがローマに移った年にバッハとヘンデルが生まれ、音楽を生業とする者同士、テレマンは生涯を通じて二人との交流を継続します。なお三人ともコレルリの作品は研究しましたが面会はしていないようです。18世紀初頭は宗教改革の戦乱も落ち着き教会や宮廷・貴族の儀式祭典のための音楽の需要が高く三人ともに多作、中でもテレマンは突出し確認できているだけで3,600曲、1,100曲のバッハを大きく引き離し堂々の1位、ギネス入りです(本当に)。 作風は「規範に無理に従わず流行を取り入れ、発注者、聴く人および演奏者に合わせ時に風刺的」と表現され、聴きやすく面白く、弾きやすくもあり大変な人気者でした。ライプチヒの聖トーマス教会は楽長招聘をテレマンが断ったため止む無く中堅どころのバッハに話を回したそうです。
本日演奏するSinfonia Spirituosoは、有名な曲らしいのですが情報が少なく「組曲の形式を大きく逸脱させた上で、複数の要素を徐々に結びつけて躍動感を持たせるという得意の手法を使う典型例」とのことです…。3楽章からなり流麗で情感も深く躍動する18世紀の流行曲。 流行は変わるためテレマンは没後に人気が急落します。職業である以上マーケティングの側面は必ずあるのですが、各地で作曲家が活躍する中で残り続けるほどには商品(作品)の革新性や技術力は訴求しなかったようです。1767年に没したときにはバッハもヘンデルもおらず、ハイドン35歳モーツァルトは11歳の時代でした。
ウェーベルン Anton Friedrich Wilhelm von Webern (1883-1945) 弦楽四重奏のための緩徐楽章(Gerard Schwarz編 弦楽合奏版)
前衛的な十二音技法を編み出した新ウィーン学派は、アルノルト・シェーンベルグ(1874-1951)、アルバン・ベルク(1885-1935)と、ウェーベルンの3人です。ウェーベルンとベルクが、10歳ほど年長のシェーンベルグに弟子入りしたのは1904年。その翌年1905年にウェーベルンは「緩徐楽章」を作曲しました。前衛的な技法の開拓前です。
ウェーベルンは、この曲を作曲する少し前から従妹のウィルヘルミンと恋に落ち、後に結婚に至っています。彼女とオーストリアの森を歩いているときに、この楽章に彼女への気持ちを注ぎ込む衝動に駆られました。幸福感に満ちた穏やかな情緒深い旋律は、コーダで意気揚々とした高揚感へと昇華されます。まさにウェーベルンの当時の心情を表したものとされています。
ウェーベルンの多くの作品は、1961年に遺族がウェーベルンアーカイブに一連の遺作を寄贈した後に公開されています。「緩徐楽章」も例外ではなく、初演は作曲から57年も経た1962年でした。シアトルで開催された第1回国際ウェーベルンフェスティバルでワシントン大学弦楽四重奏団によって演奏されています。
ハイドン Franz Joseph Haydn (1732-1809) ディヴェルティメント ト長調 作品1-4 (弦楽四重奏曲 第4番 ト長調 Op1,No4 HobⅢ:4)
ハイドンは、生涯1000曲以上の作品を残しましたが、弦楽四重奏曲(ディヴェルティメント含む)も オリジナル作品で68曲を数えます。本日演奏するのは初期の作品で、23歳の1755年の作曲です。ハイドン自筆楽譜に『四重奏曲』と書かれているのは1785年の作品42以降で、それまではディヴェルティメントと呼んでおりましたので、今回のプログラムもそのように記載しました。後期の弦楽四重奏曲よりも楽章数が多く、本日の作品1-4は快活な1曲目と5曲目の間に、2つのメヌエット(2曲目・4曲目)及び緩徐楽章(3曲目)が配置されています。ミッテンヴァルト室内合奏団では同時期の作品1-1変ロ長調『狩』を第27回定期演奏会で取り上げておりますので、ご記憶のお客様もおられるかと思います。それでは、若きハイドンの溌剌とした作品を、お楽しみ下さい。
Profile
Conductor 高橋 俊之
Concertmistress/Trainer 安藤 瑛華
Members
第1ヴァイオリン
コンサートミストレス・トレーナー 安藤瑛華小山孝子 塚本澄子 長岡英史 則武剛士
第2ヴァイオリン
田内 彰 津田野栄一 藤井 守 森戸式子ヴィオラ
歌田貴恵 大田雅嗣 窪田 悟チェロ
野田エリ 藤井正人コントラバス
内田叶夢ミッテンヴァルト室内合奏団
Hakuju Hall Access
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Hakuju Hall (白寿生科学研究所 本社ビル7F)
小田急線 代々木八幡 徒歩5分
千代田線 代々木公園 徒歩5分
開場 13:45 開演 14:30
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